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行政計画みえる化

Making municipal plans visible.

壱岐市の行政計画どうしの関係を図で整理し、個別の計画を深掘りできるようにする非公式の資料集。国・県・市の階層、計画期間、根拠法、所管課を1枚にまとめ、計画値と実績を突き合わせ、策定後に何が起きたかまで追えるようにする。

01 BACKGROUND

どんな問題か

壱岐市の行政計画は分野ごとにPDFで個別に公開されており、計画どうしの関係や上位計画とのつながりは、読み手が複数のPDFを突き合わせないと見えません。さらに期間が終わった計画は市サイトから削除されることがあり、策定時の見込みが実際どうなったかを後から検証することも難しい状態にあります。

なぜ壱岐でやるのか

人口約2.3万人の小規模自治体では法定計画を一体で策定することが多く、壱岐市では地域福祉計画が3法、こども計画が5法を兼ねています。単独の計画名で探しても見つからないため体系図の必要性が大きい一方、現行の福祉・保健関連計画は10本程度と、全量を扱える規模でもあります。

なぜ今やるのか

令和8年度末に4計画が同時に期間満了し、令和8年12月から令和9年2月にかけて5計画がパブリックコメントにかかります。改定作業が集中するこの時期に、前の期の計画がどうなったかを整理しておく意味があります。

02 EXPERIMENT

何をどう試しているか

壱岐市・長崎県・国が公表している行政計画を読み解き、計画の名称・期間・根拠法・所管課・出典URLを構造化データ(data/plans.yml)に集約。国・県・市の階層と計画期間のタイムラインを1枚に整理する。現在は福祉分野の体系整理(社会福祉法第107条の地域福祉計画を軸に、市の分野別個別計画・上位計画、社会福祉協議会・長崎県の計画まで)と、介護保険事業計画 第7〜9期の検証(前提→計画→実施→成果の4段で、認定者数の推計精度・給付費の計画差・施設整備の実現状況・事業目標の達成率・財政の動きを突き合わせ)を公開している。出典URLの死活は週次で自動確認し、行政サイト側で資料が削除された場合に検知できるようにしている。

従来と何が違うか

行政計画は分野ごとにPDFで個別公開されており、計画どうしの関係や上位計画とのつながりは、読み手が複数のPDFを突き合わせないと見えない。本サービスは関係を構造化データとして持ち、階層とタイムラインの図として提示する。さらに、前の期の見込値と決算・国統計の実績を並べ、策定後に何が起きたかまで追える視点を加えている。文章・図表・データはCC BY 4.0、コードはMITで公開し、他自治体がフォークして自分の市版を作れることを想定している。

03 STATUS
体系の図解
計画の検証
分野の拡充
YAMLからの図表生成

現在の取り組み

04 FINDINGS

見えてきたこと

小規模自治体では法定計画を一体で策定することが多い。壱岐市では地域福祉計画が3法、こども計画が5法を兼ねている。計画名だけを手がかりにすると法令との対応関係がつかみにくいため、どの計画がどの法を受けているかを体系図として示す意味が大きい。

認定者数の推計は、第7期と第8期で実績との差が反対向きに出た。第7期は減少を見込んで実績が対計画103〜106%、第8期は増加を見込んで97〜99%。人口推計は実績に近く、差は認定率の想定に集中している。認定率は母数が小さいほどわずかな変動が比率に表れやすく、小規模自治体では見通しの難しい指標であることがうかがえる。

給付費は総額では計画比±5%に収まる一方、サービス別に見ると幅がある(地域密着型通所介護297.8%・訪問リハ259.0%に対し、認知症対応型通所介護は0%)。総額とサービス別では計画の見え方が変わるため、両方を並べて示す必要がある。

目標の達成状況は、施策の性格によって傾向が分かれた。認知症カフェの設置や介護予防教室の開催など市が直接実施する施策は目標を上回り、認知症サポーター養成(目標400人・実績150人)や医療予防連携の連絡票(目標15件・実績1件)など住民や関係機関の参加を前提とする施策は目標との差が大きい。担い手が市の外側に広がるほど、目標値の置き方と達成手段の設計が難しくなることがうかがえる。

計画に位置づけても事業化に至らないサービスがある。認知症対応型通所介護は第7期に定員12名での開始を掲げたが、給付実績は5年間ゼロのままだった。小規模多機能型居宅介護なども同様で、事業者の参入が成り立ちにくい離島の条件が背景にあるとみられる。計画の実現可能性が市の意思だけでは決まらない領域があることを示している。

令和8年度末に4計画が同時に期間満了し、令和8年12月から令和9年2月にかけて5計画がパブリックコメントにかかる。改定作業が一時期に集中するため、前の期の計画を事前に整理しておく価値が大きい。

課題として残っていること

過去の計画書が市サイトから消えている。第7期・第8期の介護保険事業計画の本体は削除済みで、第8期は令和3年3月市議会の議案第16号添付資料、第7期は国立国会図書館WARPの保存版でしか確認できない。計画のPDCAを外部から検証しづらい状態にある。

出典URLは行政サイト側の改廃で切れるため、死活チェックとスナップショットの方針で維持し続ける必要がある。

現在は1ページ=単一HTMLを手で書いており、扱う計画の本数が増えると手作業では破綻する。

一部は公表資料からの推定にとどまる。短期入所生活介護の増床は給付費実績からの推定であり、市立老人ホームの一般型特定施設への移行は実現の有無を公表資料から確認できていない。

まだ答えの出ていない問い

?

data/plans.yml から図表を生成する方式へどう移行するか。移行できれば他自治体がフォークして自分の市版を作れる。

?

令和8年度に集中する改定作業に、どこまで間に合わせるか。

?

「公式資料ではない」整理を、誤読を防ぎながらどう使ってもらうか。

?

過去計画のアーカイブ公開を誰が担うか。

05 NEXT

次にやること

再現性の見立て

計画の名称・期間・根拠法・所管課・出典URLを構造化データとして持つ設計は、行政計画をPDFで公開している他の自治体にもそのまま適用できる。次の段階で図表をYAMLから生成できるようになれば、計画1本の追加はYAMLを数行足すだけになり、他自治体がフォークして自分の市版を作れる。コードをMITライセンスにしているのはこの想定による。

06 INVOLVEMENT
企業

行政計画のオープンデータ化での連携

自治体の計画体系を構造化・公開したい企業や自治体の方へ。

  • 他自治体への横展開
  • plans.yml スキーマの共同設計
  • 出典アーカイブの仕組みづくり
サポーター

記載内容の確認・誤りの指摘

壱岐市の計画に詳しい方、実務で関わっている方へ。

  • 計画の記載内容の確認
  • 所管課・根拠法の裏取り
  • 抜けている計画の指摘
研究者

計画行政・EBPMの分析

自治体の計画策定と実績評価に関心のある研究者の方へ。

  • 推計精度の分析
  • 計画と実績の乖離要因の研究
  • 小規模自治体の一体策定の比較
個人

使い方のフィードバック

資料を使って、わかりにくい点や見たい分野がある方へ。

  • 読みにくい箇所の指摘
  • 次に見たい分野のリクエスト
  • 誤りの報告

行政計画みえる化に関わりたい方はお気軽にご連絡ください。

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07 PROJECT INFO

タイムライン

2026.08

初版公開。福祉分野の計画体系マップ、介護保険事業計画 第7〜9期の検証、ライセンス解説を同時公開(調査基準日 2026年8月10日)。

体制

企画・開発 (Members Only)

関連プロジェクト

壱岐市議会みえる化 →

関連リンク

壱岐市 計画マップ(実サービス) →福祉分野の計画体系マップ →介護保険事業計画 第7〜9期の検証 →GitHub リポジトリ(plans.yml・ツール) →ライセンスと、その選択理由 →
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