地域の計画や対話において、地形・交通・施設の空間的な位置関係は重要な判断材料です。しかし、こうした空間情報はGISや専門ソフトに閉じており、関係者間で「同じ地図を見ながら話す」こと自体が難しい状態にあります。
離島は空間構造が暮らしに直結します。標高差、海岸線の入り組み、港と集落の距離。これらが交通・防災・生活の制約をそのまま規定する。139km²という把握可能なスケールで、島全体の空間構造を丸ごと3Dモデル化できるのは離島ならではの利点です。
OSMや国土地理院のオープンデータが充実し、ブラウザ上での3D描画技術も成熟した今、高額なGISライセンスなしに空間情報基盤を構築できるようになりました。人口減少が進む壱岐で、限られたリソースの配置を考えるためにも、空間の「共通言語」が必要なタイミングです。
OSM(OpenStreetMap)と国土地理院の標高APIから壱岐島の地形・海岸線・道路網・交通拠点を取得し、Three.jsで3Dワイヤーフレームとして描画。ブラウザ上でレイヤー分離・標高強調・等高線切替などを直感的に操作できるWebアプリとして構築。
従来のGIS・地図システムは専門知識が必要で、関係者間での共有が難しい。デジタルツインはブラウザだけで動作し、インストール不要。3Dで空間を「触れる」状態にすることで、非専門家を含む対話の場で使えるツールを目指している。
オープンデータだけで島全体の3Dモデルを構築できることを実証。
レイヤー分離により、地形だけ・道路だけなど目的に応じた情報抽出が可能に。
ブラウザ上で動作する軽量な構成により、共有・埋め込みのハードルが大幅に下がった。
地形・道路・拠点という基礎レイヤーに留まっており、生活に直結する情報(建物、土地利用、人口分布)が不足。
「見える」だけでは対話の道具にならない。具体的なユースケースとの接続が必要。
標高データの解像度が粗く、海岸境界での等高線の不整合が発生する場面がある。
どのユースケース(防災、交通、観光、都市計画)に最初に接続すべきか
行政や研究者との連携で、どのデータレイヤーが最も求められるか
3Dモデルの「正確さ」と「わかりやすさ」のバランスをどこに置くか
リアルタイムデータ(人流、交通量)との統合は現実的か
OSMと国土地理院の標高データはどの地域でも利用可能であり、同じ手法で他の離島や自治体の3Dモデルを構築できる。壱岐での構築プロセスを通じて得た知見を、他地域でも活用できる形で整理していく。
防災、交通計画、観光、不動産など、空間情報を活用した実証や事業開発に関心のある企業の方へ。
離島の空間構造、GIS、デジタルツイン、オープンデータ活用に関心のある研究者の方へ。
Three.js、GIS、データ可視化のスキルを持つエンジニアやデザイナーの方。
壱岐島の地理・交通・歴史に詳しい方。データだけでは見えない現地の文脈を補完してくれる方。
壱岐島デジタルツインに関わりたい方はお気軽にご連絡ください。
お問い合わせ →壱岐島の海岸線・道路網データをOSMから取得し、Three.jsで3D描画に成功。
国土地理院の標高APIから地形データを取得し、ワイヤーフレーム地形を実装。
等高線生成(マーチングスクエア法)、レイヤー分離表示、交通拠点マーカーを追加。
二次離島(大島・原島・長島・若宮島等)の地形データを追加。
プロジェクトページとして公開。モバイル対応・レイヤーメニューのUI改善。